
一宮市は古代から木曽川の恵みを享受してきた地域であり、その豊かな自然環境は多くの人々に愛されています。しかし、その豊かさが災害のリスクをもたらし、自然災害の経験は地域住民の自然に対する意識を高め、多くの神社や寺が建立される背景があります。これら施設は、自然との調和を重んじる文化の象徴であり、「庭」の文化にもその影響が見られ、他地区に比べて造形が深く、精緻な庭園が多いのも特徴です。
近年は、住宅開発で自然や伝統的景観が失われ、高齢化や少子化の進行で「庭」の文化も減少しています。また、庭の適切な管理が行われていない例もあり、自然や文化への意識も低下し、地域のアイデンティティを保つための新たな取り組みが必要です。
自宅の庭や自然の保全にも意識を向けて、環境保全の重要性を再認識するためにも、豊かな文化遺産を一坪という限られたスペースに凝縮した坪庭の文化を庭師たちが古典やモダンなど様々な形で魅力を伝え、自然への敬意と地域の景観を大切に保全し文化を育みます。
また、伝統を守り、新しい創造性を加えることで日本の庭園文化を次世代に技術を継承、学生や無名作庭家の活動支援、造園の認知度の向上も目的とします。
伝統や文化が詰まった創造性の高い「庭」を展示し、庭師が直接説明することで自然や庭への理解度を向上させ、地域の伝統的な景観を保全します。
・庭師による庭木の手入れの相談や講習会の開催
・堤治神社での坪庭展の開催(年1回2日間)
・はにやすひめマルシェにてワークショップや講習会(年数回開催)
・他地区坪庭展にて一宮の庭文化の紹介(毎年開催)
・苔玉のワークショップ、刃物講習会
・令和9年国際園芸博覧会(横浜市)出展予定