一宮市に2000棟近くあるといわれているのこぎり屋根工場は、使われていないままに放置されている工場が数多くある。この地域を支えてきたそれらの工場を町の記憶として残すため、活用していくことが迫られている。地域の歴史を伝え、一宮にしかない独特の風景をつくり、人と人とを繋げる可能性が、のこぎり屋根工場は持っている。世代がかわり、壊されていく工場がどんどん増えていくなか、愛着のある工場を泣く泣く解体する持ち主も多くいる。もし工場の活用法が見つかれば、壊さなくて済む工場もたくさんあるだろう。活用法を見つけ出すのは困難だが、人とのつながりが活路を見出すきっかけとなる。工場オーナー、ユーザーになる可能性がある地域住民、その人達を繋げることができる市役所や商工会議所、土地建物のプロである建築会社と共に、今後ののこぎり屋根工場の辿るべき道を探る。

一宮市内の使われていないのこぎり屋根工場を保存・活用すること。その際、工場持ち主と十分に話し合い、最善の方法で対応する。また、のこぎり屋根工場の現状把握、歴史的背景の研究、それらの情報周知活動を行う。これは、産業遺産としての価値の再確認と、市民の文化的を高める為であり、工場の保存・活用運動につながるものと考える。平松毛織株式会社所有ののこぎり屋根工場を市民に開放し、活動の拠点とする。

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